私はずっとスイートホームで大佐が生き延びる方向に分岐をする「大佐生存IF時空」を書いていたつもりだったけど、よく考えてみたらサーフが先に変わっていないと成り立たないので、「大佐からの特異入力でサーフの報酬系が異常をきたすIF時空」を書き続けていたことになる
なので、本当の分岐点は原作序盤の聴聞室の場面だった
どうやら「取り返しのつかない変容」「不可逆な変化」というのがフェチの根底にあるっぽい
具体例出してたら長くなったので畳む
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東堂
退屈な日常→虎杖→超親友がいれば退屈しない
過去にもつきまとわれた人がいるらしいが、知らないのでなんともいえないな…
東堂の場合、私の方で因果やエピソードを積み上げなくても虎杖の側に来ることが明白なので、二次創作のモチベーションは薄い

ヒート
感情のない戦闘用AI→セラ→セラへの執着への戸惑い、セラへの不器用な優しさの発露、セラが大事すぎてサーフに対する反抗心を抱くようになるし、セラを守れなかったシエロにも当たりが強かった
あと、そのへんにいる時に話しかけるとだいたいセラの話をしている
たぶんセラの保護が報酬系の快なので、続編では「セラの保護のためにマダム側に身を寄せる」「サーフが生きていると知れば、セラは自分の身を危険にさらしてでもサーフの元へ行こうとする」→「それを阻むため(セラの保全のため)にサーフを排除する」ときれいに筋が通り、「だけど、自分は本当はどうしたいんだ?」と思考することで葛藤が生まれる
なにより、自分の行動が結果的に「セラを喜ばせることに全然結びつかない」というのがかなりきついと思う
ヴリトラになって以降はどう捉えようかという点は結構悩ましくて、セラに対して「お前が目を向けるべきなのは俺だ」と主張しているようにも思えるけど、どうなんだろうなあ
ヒートも原作でセラのそばにいることをはっきり選んでくれているので、二次創作で書きたいものはない

バロン
感情のない戦闘用AI(序列1位のトライブを率いる、最もニルヴァーナに近いはずの個体)→サーフ(顔)→サーフを生きたまま捕らえて自らの手で決着をつけることにこだわる(生け捕りにしようとしなければ、ブルーティッシュ側の損耗はもっと抑えられたはずでは…?)
(バロンではなくベック大佐になったから戦略判断の質が落ちた可能性もあるが、最優に近いAIだったはずなのに、サーフという入力のせいで明らかに振る舞いが変わっている)
この人の死を避けて、自分の見たい「不可逆な変化」を繰り返し観測したい、というのが二次創作のモチベーション

みたいな感じになる
アバチュってもともとアートマ覚醒に連動した感情の芽生えという、設定そのものがすでに「システムに対して強制的に与えられた不可逆な変化」を組み込んでいるので、刺さらないわけがなかった
私にとってアバチュが唯一無二の作品なのはこのあたりから来ているのかもしれない
それにしてもヒートも大佐も挙動が旨すぎるんだよな…東堂は揺らがないから味がぜんぜん違う
長くなるから割愛するけど、ゲイルとルーパもこのパターンにあてはまる
ロアルドも変わったけど、エンブリオンのメンバーを見て…という感じで、変化が特定の個人には紐づいていない印象
私の好む巨大感情は、変えられてしまった側がその原因になった相手に対して向けるものなのかもしれない

ヒートとバロンの解釈を改めて並べてみると、アノマリー・デルタ世界線でサーフに付与した「特異Δの発生源との接触が外部要因で絶たれると振る舞いが不安定になる」は、「セラが自分の目の届く範囲にいない」ときのヒートの状態を参考にしたとしか思えなくなってくる

そういえば、純ジャンクヤード人の性知識周りも、太陽でヒートがもう噛みついたりしないと言ってたのを参考にしてる部分が大きい
あれ、当人は衝動を抑えきれなくて噛みついた認識だったんだ…と驚いた記憶がある
今書いている方向のサフバロにたどり着くまでの変遷メモ(まとまってないしネタバレも大量に含む)
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①ゲーム版初回プレイ+二次創作時
推しが揺さぶれているのが無限に見たい
→主人公にどんな性格を投影するかはプレイヤーに任されているので、サフ→バロ路線の短編を書いたりして楽しむ
→ただし、バロン・オメガという強固かつ堅牢なシステムを一番効果的に揺さぶることができるのは、ジャンクヤードのサーフではなくサーフ・シェフィールドになるはず(喰われた相手なので)
→しかし、サーフ・シェフィールドはジャンクヤードでバロン・オメガが稼働している時期には死去しており、その情報もジャンクヤードに取り込まれていないので成り立たない
→サーフ・シェフィールドがジャンクヤードに来るIFや、全然関係ない現パラみたいなものを書いてみるが、あまりしっくりこなくて諦める

②クォンタムを摂取
ゲーム版では死去していたジャンクヤードのサーフのモデルとなった青年が生きており、バロン・オメガに接触した上に、その後も行動を共にしている(この時点であまりにも切望していたものそのまますぎて脳みそが焼ける)
→お人形さんが壊れていくのを愉しみながら観察している
→ブルーティッシュ構成員たちも、「あいつが来てからリーダーがおかしくなった」と怯えている
→バロン・オメガの心身の機能維持に必要不可欠な存在となり(不可逆な変化)、最後にはすがりついたバロンの希望を丸ごと粉微塵にして見殺しにする(死は最大の不可逆な変化)
→終盤でバロン・オメガとお揃いの死に方をする(わざわざ作中人物に「同じ」だと言及させる徹底ぶり)
→すべてがあまりにもよすぎるが、死によって完全に円環が閉じてしまう
→もっと読みたいのに、これしかありえない、あまりにも完成されすぎていて想像の余地はなく、二次創作もできない(ブルーティッシュキャンプで行動をともにしている場面くらい?)

③生きているバロンを追い詰める機能を突き詰めた存在としてのゲーム版サーフ(今ここ)
アヴァターとバロン・オメガで浴びた概念を摂取し続けたいが、二人の関係は死によって唯一無二のかたちで完成している(バロンが死んでいたら、それ以上は誰一人変化をもたらすことができない)
→バロンの生存は必須要件
ゲーム版サーフの人格はプレイヤーが任意に想像することができるという空白が存在するのを活かせないか?
→「バロンの死を選ばないサーフ」という前提条件が発火
それを原作内の展開で説明可能か?
→可能
サーフ個人に対して、バロンほどの強固なこだわり(憎悪方向)を持つ個体はジャンクヤードには他に存在しない
→聴聞室での邂逅で、バロンから受けた「他の個体からは得られない不可解なインプット」が、サーフが本来備える戦闘用AIの(他と違う特異な入力を高価値かつ重要な情報と見なす」報酬系に異常を埋め込んだという文脈は技術的にも説明が通る
(※これはアバチュで開示されている設定ではないが、AIが備える当然の機能なので整合性がある)
→聴聞室で受けた特異ノイズによりサーフの報酬系がずれを起こし、そのずれが巨船の残骸以降のブルーティッシュとの戦闘の過程でどんどん大きくなっていった世界線を仮定する
→特異ノイズの観測が戦闘用AIの報酬系にとって「快」となるため、自身の機能維持の観点からバロンの生存を優先する振る舞いをしても破綻しない
(しかも、ブルーティッシュ自体の殲滅はバロンの回収にとって都合がいい→敵に加減する方向に向かうことはありえないので、直接バロンと対峙する瞬間までは仲間たちが不審に思うこともない)
ここに、ゲーム版サーフの表層に現れる感情の起伏の少なさ(外から見て内部で何が起きているかわかりづらく、異変が進行しても周囲が気づかない)、バロンの特異Δ以外には強く反応しないという仮の設定が噛み合う
→このサーフならば、楽園の残骸の最奥で接触したバロンを連れ帰る選択をしてもおかしくない

この世界線のサーフは、自身に由来するΔによってバロンの内部が不可逆な変化を遂げるのを観察することを最上の喜びとする
また、バロンから発されるΔを観測できない期間が続くと、離脱症状が出て振る舞いが不安定になる→バロンのもとへ通い続けたり、バロンを自分の側へ置きたがる動機にも結びつけられる→足繁く接触をはかるので好意を持っているように見える
他者や外乱によって発せられるバロンのΔを観測しても、サーフの報酬系は「快」を感じないので、ノイズを可能な限り排除しようとする→独占欲に見える
サーフとの接触を繰り返す中で、バロンの側にもサーフを自身の機能維持のために必要とする判断回路が組み込まれていく→双方向路線へ向かえる
結果的に、互いの機能保全に相手が必要不可欠な状態に陥るので、頭では「どうしてこんなことになっている?」と思っても離れることができない

報酬系が狂ったサーフにとってはバロンのロストは最大の損失となるため、アヴァター×バロンで生じた死による関係の終了が発生し得ず、以下二つの構造を何度でも繰り返せる創作機構が完成する:

「強固かつ堅牢な壮年男性のシステムが特定の青年にだけ例外的に突破され、内部変数をいじくられて不可逆な変化を遂げる」

「その過程で壮年男性側は他の相手の前では見せない、秘めた弱さや脆さを青年には露呈することになり、それを共有する二人の間には不均衡な共犯関係が構築されていく」

死ネタはクォンタムという原典がすでにやっているので、いらない

懸念点はサーフから人間味がなくなってしまうことだが、サーフがバロンとの濃厚接触(?)をはかるモードと定常モードを個別に想定することで補完可能
サーフにとって価値ある特異Δをバロンから検知しない限り、観測・追求モードには移行しないという前提をおくことで、エンブリオン構成員や仕事中のバロン(人目もあるので特異Δが出ないように抑え込もうとする)とは普通にやり取りできる

エンブリオンメンバーがサーフの決定にどう反応するかはあまりモデル化できていないけど、リーダーの決定を力ずくで止める、みたいな方向には向かわないと想定している(そうする合理的理由がない)

ジャンクヤードの仕様上、リーダーが死ななければ楽園への道が開かないという前提はあるが、バロンから取り上げたタグリングを戦果として計上することでシステム上はバロンがロストした扱いとすることで雨が止んだ、という流れにしても無理は生じないと判断

(おまけ)※クォンタム読んで以降の経験
・ジョジョ3部から6部を読む→最後まで推しが退場しない喜びを知る
・放サモを履修→自分ではない何者かの存在を重ねて見られる、扱われることへの忌避感が育まれる(全然ハーレムものの設定として楽しめていなくて笑う)
自分のヘキの根っこをようやく言語化できて、めちゃくちゃすっきりした
しかも昔アバチュやった頃から抱えていたもやもやをすべて消化しきっているのが今書いているサフバロらしい、ということも見えてきた
サフバロは本当に、とてもいいな
以下は私の内部仕様メモみたいな感じなので畳む
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たどり着いた自身のフェチの中核は以下のように言語化できる:
「強固で堅牢な壮年男性のシステムが、特異ノイズとしての青年にだけ例外的に破られ、理性の検閲が外れた瞬間の“漏洩”を青年に握られることで生じる、不均衡な共犯関係」

今まで書いてきたものがほとんどこの構造で説明できてびっくりするし、これってクォンタムのアヴァターとバロンそのままの構造なんだよな

私が見たいのは強固で堅牢なシステムAが例外的システムBの介入によって基本機能を維持できなくなり、ローカル変数を強制的に書き換えられてそれ以前とは同じ振る舞いをできなくなってしまうこと
ここまで書いてみて、すでにめちゃくちゃえろいな…と思うので、間違いなくこれがフェチなんだと思う

認知負荷爆増で理性の検閲が機能しなくなるくらい追い詰められてほしいから、そのために手っ取り早いのがskbというのもかなり筋が通っていて、推しカプのskbが主食というわけでもないっぽい(あくまで一つの手段という位置づけ)
感情的な烈しさとか盛り上がりも結果的についてくる二次的な要素であって、メインではないんだと思う
お知らせ
ベースコンセプトが共通する小説群を、《アノマリー・デルタ》シリーズとして再配置します
クォンタムのアヴァターとバロン・オメガの関係性を浴びて脳が焼け落ちたオタクが「死以外のすべてがほしい」と渇望して、ゲーム版サーフとバロン・オメガの関係を「死で閉じない構造」として読み替えたシリーズとなります

長編短編問わず、ゲーム版でトライブリーダーたちが一堂に会した聴聞室の場面がすべての始まりという扱いです
あの場所でバロンから受けた特異なノイズのせいでサーフの報酬系がおかしくなり、バロン以外の個体からは得られない反応=特異Δを追い求めるようになった世界線を扱います
この世界線のサーフはバロンの発する特異Δ以外には例外的な反応を示さないため、スイートホームでバロンを生きたまま回収し、自分の手元へ置こうとする時点以前のストリーラインは原作と変わりません
アグニも手の甲側にスリットがあるので、鉤爪を収納できそうな気がしてきた
拳を握ることで鉤爪を剥き出した状態に固定してる感じなのかな?
あとラーヴァナの手って親指以外の指あるんだろうかという素朴な疑問
ポリゴンだとよくわからなくて…四指のつけ根のところから刃が飛び出てる感じ? で、殴るようなモーションで突き刺してるのか…?
マチスにぴかぴかに磨いてもらってご機嫌! みたいなコイルのカードを見つけて、大喜びで取り寄せちゃった
順番待ちしてるコイルたちもめちゃくちゃかわいくて、とてもいい